大 地 震 の 前 に 何 が 起 こ る の か ? ~ 地 震 活 動 の「静 穏 化」と は?
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昔から、大地震の前には地震活動が変化する可能性のある事が指摘されていた。
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特に顕著な前兆現象と考えられていたのは大地震の前に通常より地震活動が低下する
現象(地震活動の静穏化)の存在である。
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地震活動の微細な変化を視覚的にかつ効率的に抽出する方法が開発された。
地震の活動度・静穏化の状態を数値モデル化し、計算機で演算を行なう情報処理(information processing)、
情報システム(information system)の工学 などの「パターン・インフォマティクス(Pattern Informatics=PI))」
が発達してきて,特別なアルゴリズム(数値モデル)を使う 『SPI=Seismic Pattern Informatics』
【サイズミック(地震活動度の)パターン インフォマティクス】開発された。
【RTM法】とは,上記『SPI』法の1つで、東海大学が新しく開発してきた地震活動評価のためアルゴリズムです。
R T M 法 と は
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【RTM法】とは、東海大学が開発した新しい地震活動評価のためのアルゴリズム。
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Rは距離(region) ,Tは時間(time) ,Mは地震の大きさ(magnitude)を表す。
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RTMの値は、R距離 ,T時間 ,M地震の大きさの積として定義される。
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解析対象地点の R近傍で(距離) ,T最近(時間) ,M大きな(地震の大きさ)な
地震が発生すると RTMの値が大きくなる。
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【RTM法】の式とは、、
・ RTMの値は過去一定期間内の地震活動の推移を示す指標となる
・ 負の値が大きいほうが地震活動が静穏であることを意味する
・ Rbk, Tbk, Mbk はバックグラウンド
R T M 法 の 特 徴
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R, T, Mの3つのパラメータは標準偏差によって規格化(normalize)されており、
さらに平均値を差し引いているため、異常がなければ常に0となる。
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上記の3つの値の積を計算しているため、結果としてほとんどの期間でゼロ近辺を示す。
⇒ この結果、RTM値は異常があると大きく変化する。
R T M 法 計 算 に 必 要 な パ ラ メ ー タ ー
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r0:特性距離
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r_max: 計算打ち切り距離
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t0:特性時間
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t_max: 計算打ち切り時間
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M_min: 計算に使う最小マグニチュード
R T M 法 の 具 体 的 な 計 算 法
R T M 法 の 利 点 ~ 2000年 鳥 取 県 西 部 地 震 の 例
R T M 法 に お け る 結 果 の 例