地 下 天 気 図 ® と は ( 地 下 天 気 図 ® の 見 方)
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地震活動を天気図の『低気圧』,『高気圧』になぞらえて視覚的に表現したもの
実際に解析に使用しているのは地震がいつ,どこで発生したかという,「地震カタログ」というものをです。
地震カタログには地震の発生日時,発生場所(緯度,経度,深さ)およびマグニチュードが記載されています。
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「地下天気図®」における『低気圧』とは相対的に地震活動が低下(静穏化)している事
(図上では青色で示される)
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「地下天気図®」における『高気圧』とは相対的に地震活動が活発化している事
(図上では赤色で示される)
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「地下天気図®」では地震活動の静穏化がモニターできます。
100年以上にわたる地震学からの知見は,「大地震の前には普段より地震活動が低下する現象がかなりの割合
でみられる」というものです。これを地震活動の静穏化と呼びます.
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「地下天気図®」はこの地震活動の静穏化や活性化(活発化)をあたかも天気図のように
視覚的に表現したもの
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「地下天気図®」では一般的に青色の部分に注目
地震活動一般に青色の部分が消えた後(静穏化が終了した後)我々は過去の経験則から“要注意”または
地震が発生する可能性が高いと考えています。
実はもう一つ重要な図があります
• 地下天気図®そのものは空間的な、ある日時における地震活動を表現していますが、
どのような時間変化をしてきたかについての情報はありません。
• 毎月の図を見比べる事が出来れば、変遷がわかりますが、1枚の図を見ただけでは地震活動の
変遷はわかりません(静穏化が開始しつつあるのか、あるいは終了しつつあるのか等)
• そのため,ある地点における時系列変化というものが重要となります(横軸が時間となる)
ある地点(たとえば東京,京都,名古屋など)における地震活動の静穏化や活発化の推移を表現したものです
地 下 天 気 図 ® を 評 価 す る に は
• 空間的な地下天気図®だけでなく,その時系列データ(時間変動)を同時に見ていく必要があります
• アニーションも併用して,時間変化をより視覚的に表現する事も逐次行っていく予定です
• 将来的には,まずは全国の県庁所在地等のデータが一覧できるようなシステムを開発していきます
← 地下天気図®の動画(RTM法)
(学会発表版)
2008年~2011年3月11日まで
<<3.11のケース>>
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実際の地震発生(赤丸と灰色丸で)表示
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地震活動の静穏化 (水色のところ)*)
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地震活動の活発化 (オレンジ色のところ)
*) 大地震(>M6.5)は 静穏化が消えてから発生。
<<将来DuMAでは地下天気図®の自動モニター化、ビデオ化を計画中>>
~~~ 3.11発生後のRTM法にて 後検証したものです ~~~
はこちら。
2014年~2016年4月14日まで
News Letter では....
今回のニュースレターでは九州を中心とした地域の地下天気図を作成してみました。ここでお示しする図は2016年3月16日時点(最新のもの)と、その3か月前(2015年12月16日)および6か月前(2015年9月16日)のものです。6か月前の地下天気図に明瞭ですが、九州北部と鹿児島県地方に青い地震活動静穏化領域が広がっており、それが徐々に小さくなって、特に九州北部では、静穏化現象が終了しつつあるのがわかります(注意:静穏化が終了した後に地震が発生する可能性大)。
ただ、予想されるマグニチュードは7ではなく、6クラスの地震*で、きちんとした建物であれば、倒壊する可能性はほぼありません。確かに九州北部**ではM6 クラスの発生準備が整ってきたと考えられます(鹿児島周辺は、まだ発生しない可能性が大きいと考えています)。