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2024年ニュースレターバックナンバー

の無料最新は11月25日の予定(= 8月26日まぐまぐ2024年第33号)  

  次次回は12月2日(= 9月2日まぐまぐ2024年第34号)の予定。

 

9月2日にまぐまぐでDuMA・NewsLetter34号が発刊されました。


日向灘地震のその後 : 8月8日に日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生し、史上初の「南海トラフ臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。

 今週は日向灘地震のその後について、後述のETASモデルという現在、地震学界で最も信頼されている地震活動評価モデルを使った解析結果をお届けします。

ETASモデルとは : 大きな地震が発生すると、それに引き続き多数の地震が発生する事は皆様よくご存知かと思います。 一般にこれを「余震」と呼んでいます。実は地震活動を一般的に表すモデルとして、「すべての地震は余震である」という考えを適用したモデルがあります。これがETASモデルです。

 このモデルは現在、日本だけでなく世界中でもっとも良く地震活動を再現するモデルであると認められています。

首都圏の地下天気図®: 今週は8月29日時点の首都圏の地下天気図®解析結果です。

 解析深度を深さ60kmとした計算でLタイプをお示しします。

 

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8月26日にまぐまぐでDuMA・NewsLetter33号が発刊されました。


南海トラフ臨時情報その後 : 8月8日の日向灘の地震を契機として初めて発表された「南海トラフ臨時情報(巨大地震注意)」の呼びかけが8月15日夕刻に終了いたしました。

 その後の状況ですが、気象庁は8月22日に記者発表を行い、南海トラフ想定震源域内での地震活動について15日以降も、震度1以上の地震は観測されなかった事と、プレート境界の固着に特段の変化を示すような地震活動も観測されなかったとの事を発表しました。

岩手山の火山活動活発化 : 8月21日、仙台管区気象台は、岩手山について“火山活動高まっている可能性”が存在する事から臨時の解説情報を発表しました。

 仙台管区気象台によりますと、岩手県の岩手山ではことし2月ごろから山の膨張を示す地殻変動が観測されていて、8月までの変動量は、岩手山の火山活動が活発化した1998年の活動初期に観測されたものと同じ規模に達しているということです。

日本およびその周辺の広域地下天気図®:7月22日のニュースレターに続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では8月21日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。

 8月8日の日向灘の地震により、それまでも地震活動の活発化(地図上で赤い領域)が観察されていた同地域の活発化がより明瞭になりました。

 

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南海トラフ「臨時情報」注意の呼びかけを終了 :8月8日夕刻に、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。そして政府は8月15日17時をもって、「臨時情報について、注意の呼びかけを終了」という発表を行ないました。

 この発表は、極めてうまい言葉遣いであったと思います。つまり、将来南海トラフの巨大地震が発生する可能性というものは臨時情報発表前となんら変わっていないという事なのです。

今回の日向灘の地震に誘発されたゆっくり滑り(ゆっくり地震): ゆっくり滑り(ゆっくり地震)はプレート境界や活断層がゆっくり滑る現象です。スロー地震とかサイレント地震と表現される事があります。

 今回の日向灘の地震の直後に、東海地方で微弱なスロー地震が発生したという事を日本経済新聞が報道していました。

 また15日の東京新聞には、これとは別に紀伊半島などで「深部低周波微動」が発生し、さらに愛知県東部から長野県にかけて「短期的ゆっくり滑り」と呼ばれる現象が発生していた事が報告されています。

中部・近畿・中国・四国および九州の地下天気図®:7月15日のニュースレターに続き、今週は8月16日時点の東海地方以西と九州地方のMタイプ地下天気図®解析をお届けします。

 8月8日の地震をきっかけに、日向灘の地震活動が活発化が今も継続している事がわかります。

 

南海トラフ臨時情報、今後どうなる : 南海トラフ臨時情報には「調査中」「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」という4種類が存在します。これらの発表基準は厳密にどのような事象が発生した時かが明示されています。

 問題と思われるのは、現在発表されている「巨大地震注意」という情報が、地震が発生しないときにどのような対応となるか、特に解除という訳では無く、数週間経過した時にどうなるのかという点です。

DuMAダッシュボードについて : DuMAではウエブページでもダッシュボードのまとめを適宜更新しています。日向灘についても8月8日の地震発生前にFfの異常として報告させていただいておりました。

日本列島陸域の地下天気図®:7月8日のニュースレターに続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図®解析です。今週は8月9日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。


 

運用開始後初の南海トラフ臨時情報発令 : 8月8日、政府の南海トラフ想定震源域の西端の日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生し、制度運用開始後、初となる南海トラフ臨時情報が発表され、「巨大地震注意」というものが発令されました。当初、この臨時情報が運用されるようになれば、2〜3年に1回は臨時情報発令基準を満たす地震や地殻変動が観測されるのではと考えていました。しかし2019年5月31日から運用を開始以降、満5年が経過して、初めて基準を満たす大きさの地震が発生しました。

日向灘まで想定震源域が拡大された理由: 2011年の東日本大震災発生以前は、想定南海トラフ地震の震源域には日向灘が含まれていませんでした。しかし、「想定外」という事態を避けるために、東日本大震災からの知見を生かし、想定震源域の拡大が図られました。 さらにコンピュータシミュレーションの進歩により、日向灘でのマグニチュード7クラスの地震が南海トラフ巨大地震の引き金となる可能性が存在する事が明らかとなってきたのです。

速報:8月9日の神奈川県西部の地震(M5.3) : 9日19時57分ごろ、神奈川県西部を震源とするM5.3の地震が発生し、厚木市等で震度5弱を観測しました。多くの方は8日の南海トラフの「巨大地震注意」の臨時情報との関係をお考えになるかと思いますが、多くの地震学者は両者は「関係無い」と考えています。まずは距離が非常に離れている事と、神奈川県西部の地震は想定南海トラフ巨大地震の震源域の外側であるためです。 ▶︎ DuMAnews20240810号外のダウンロードはこちら

 

7月の地震活動概観 : 7月の最大の地震は18日に発生したマグニチュード5.7の地震でした。7月は太平洋プレート沈み込み帯に関連する地震(千島海溝、日本海溝、伊豆小笠原海溝沿いの地震)が多く発生していたことが分かりました。

 地震活動そのものは比較的平穏であったのですが、伊豆小笠原海溝沿いでは火山活動も活発な状態が続いています。

日本海側の海域活断層に関する長期評価の速報が公表されました政府の地震調査委員会は8月2日、日本海側の兵庫県北方沖から新潟県上越沖にかけて分布する25カ所の海域活断層の位置や長さ、推定される地震の規模(マグニチュード=M)を公表しました。

 2日の段階では今後30年以内の地震発生確率の情報は含まれておらず、こちらは来年前半までに追加で公表していくとの事です。

東北地方海域の地下天気図®:7月1日のニュースレターに続き、東北地方海域の地下天気図cです。前回の解析で、東北沖の地震活動静穏化領域(青い領域)がかなり小さくなっていることを報告させて頂きましたが、今回の解析で、再び静穏化が進行しているのではないかという結果が得られました。

 

伊豆諸島の海底火山「須美寿島」周辺で海水が変色:7月23日配信のニュースで、伊豆諸島の海底火山「須美寿島」(すみすじま)の周辺で、海水が変色している事が確認されました。火山活動が活発化している可能性もあるため、海上保安庁は注意を呼び掛けています。

 須美寿島は、伊豆諸島の青ヶ島の南およそ110キロにある海底火山で、カルデラの一部が海面に露出している状況です。およそ100年前までは噴火が起きており、1870年の噴火では小島ができたという記録が残っています。1970年代から2017年までは、海水が白や緑色、黄色に変色しているのがたびたび確認されていました。 現時点では噴煙などは確認されていませんが、火山活動が活発化している可能性もあり、海上保安庁は航行警報を出し、付近を航行する船舶に注意を呼び掛けています。

首都圏の地下天気図®: 今週は7月25日時点の首都圏の地下天気図®解析結果です。解析深度を深さ60kmとした計算でLタイプをお示しします。前回の解析で出現していた伊豆諸島における地震活動活発化領域は今回の解析で通常の状態に戻り、消失した事がわかりました。

 現時点ではいわゆる首都圏直下地震の想定震源域には地震活動静穏化および活発化のいずれの異常も発現していないと判断しています。

 

地震で被害の「のとじま水族館」半年ぶりに営業再開 : 元日の能登半島地震で大きな被害が出て休業していた石川県七尾市の「のとじま水族館」が20日、半年ぶりに営業を再開したとの事です。

 報道によりますと、石川県七尾市の「のとじま水族館」は、能登半島地震で水を循環させる装置や配管の施設が壊れるなどし、人気だったジンベエザメを含め、飼育展示していた生き物およそ4000匹が死に、休業を余儀なくされていたとの事です。

 この度、施設の復旧工事が進んだことから全国各地の水族館などに預けていたペンギンやウミガメなどが里帰りし、7月20日、地元の関係者が出席して営業再開のセレモニーが行われたそうです。

日本およびその周辺の広域地下天気図®: 6月17日に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では7月19日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。

今週はDuMAダッシュボードを更新致しました。

 

焼岳と浅間山の状況 : このところ火山性地震が多い状態が続いている長野と岐阜の県境にある北アルプスの焼岳と浅間山の状況です。気象庁によれば、焼岳の火山性地震は今月2日から11日までの10日間で48回観測されたとの事です。

 一方、噴火警戒レベルが「2」に引き上げられている浅間山では、火山性地震が4月中旬から増加していて、10日は78回、11日は23回、12日は午後3時までに6回観測されたとの事です。

 これから夏休みに向かい、避暑等で近傍にお出かけになるチャンスも増えるかと思います。お出かけの前には火山情報にも注意して頂ければと思います。

東北地方を除く日本列島の地下天気図®: 東北地方は東日本大震災の影響がまだ強く残り、それ以外の地域と統一的な解析がまだ出来ない状況です。今週は北海道と中部地方以西・九州の地下天気図®解析結果をお届けします。 少し九州地方の状況が変化してきたようにも思えます。 ▶︎ DuMAnews20240715ダウンロードはこちら

 

6月の地震活動概観(韓国で珍しい地震が発生!): 6月の最大の地震は3日に能登半島で発生したマグニチュード6.0の地震でした。能登半島周辺では5月5日にマグニチュード6.5の地震が発生しており、およそ1ヶ月ぶりのM6を超える地震でした。

 また非常に珍しい地震として、12日に韓国でマグニチュード4.8(気象庁の決定では速報値としてM5.0)の地震が発生したことです。この地震は、今年朝鮮半島と周辺海域で発生した地震の中で最も大きいものでした。韓国気象庁が地震計器観測を始めた1978年以降16番目、デジタル観測を始めた1999年以降12番目に強い地震であったとの事です。 そのため、今週号では韓国の原子力発電所のレトロフィットについての情報も記載させて頂きました。

日本列島陸域の地下天気図®: 6月3日の解析に続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図®解析です。今週は7月4日時点のMタイプの地下天気図®をお示ししました。

 

 

能登半島地震から半年 : 7月1日で、能登半島地震から丸半年となります。いまだ倒壊家屋がそのまま残っている地域も多く残っています。 石川県では令和7年10月の解体完了を目指してはいますが、期限内の解体完了は、困難が予想されます。解体が進まない理由を輪島市の担当者は「当然の事ながら人手不足であり、何をするにしても(輪島市の)職員だけではまかなえない。応援を石川県なり国にお願いしているが、行政改革が進む中でどの自治体も職員が足りていない。さらに解体業者も宿泊場所の確保もネックとなっている」との事です。

金沢市・内灘地区における液状化被害について : 能登半島地震では、金沢市内の海岸近くの内灘地区での液状化被害が大きく報道されました。ちなみにこの地震では、石川県だけでなく新潟県内、たとえば佐渡市でも両津港近傍で、かなり大規模な液状化が発生した事はあまり知られていないのではないでしょうか。

東北地方海域の地下天気図® : 5月27日のニュースレターでも述べましたが、DuMAではこれまで継続的に日本海溝の外側(東側)のアウターライズと呼ばれる領域での地震発生(東日本大震災とペアとなるM8クラスの地震発生)を危惧してきました。この状況は現在も変わりません。 (**)アウターライズの解説 (**) 3.11の余震は別ブログで掲載 (Mapに3.11後のリスク・エリアを表示)

 今週号では6月28日時点のMタイプ地下天気図®をお示しします。


 

東海地方および中国地方の地震活動静穏化について : 6月10日号で、東海地方(静岡県西部)と中国地方に地震活動静穏化領域が出現している事をお伝えしました。その後、6月20日に三河湾でマグニチュード4.5の地震が発生しました。

 三河湾では過去12年ではマグニチュード4を超える地震は発生していませんでした。多くの場合、地震は静穏化領域の周辺部で発生する事が多いという経験則には合致していますが、静穏化に対応するとは考えておりません。発生した地震はマグニチュードがまだ小さすぎると考えています。

首都圏の地下天気図®: 今週は6月20日時点の首都圏の地下天気図®解析結果です。解析深度を深さ20kmとした計算でMタイプ地下天気図®をお示ししています。

 また今回から相模トラフの海溝軸を図示しました。 ▶︎ DuMAnews20240624ダウンロードはこちら

 

能登半島・能登島について : 元日の能登半島地震では、七尾湾に浮かぶ能登島にも大きな被害が出ました。現在も、のとじま水族館は営業を休止しており、飼育動物(アザラシ、イルカ、ウミガメ、ペンギン、アシカ等)が他の水族館等に一時避難している状況が続いています。

 幸い能登島には本土との間に2本の橋がありました。そのうちの1本は未だ通行止めが続いており、仮復旧すら1年半後と言われています。もう1本の橋のほうは片側交互通行かもしれませんが、地震発生後2日目には復旧し、孤立の解消に大変役立ちました。

 ちなみに現在の石川県の道路状況は以下のページで見る事ができます。お出かけ前には確認される事をお勧めします。

日本およびその周辺の広域地下天気図® :5月13日に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では6月14日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。

 前回の報告で釧路・根室沖での静穏化が今回確認できたとお伝えしました。今回の解析では、北海道内陸部に静穏化領域が出現していますが、この静穏化領域の確度はかなり低いと判断しています。


 

焼岳の火山活動が活発化 : 長野と岐阜の県境にある北アルプスの焼岳(標高2455m)は北アルプスで唯一の活火山ですが、先月下旬以降山頂付近を震源とする火山性地震が増加している事が確認されました。

 気象庁によれば焼岳では、先月23日から山頂付近を震源とする火山性地震が増えているということです。火山性地震の回数は、先月29日から7日午後10時までに80回を数え、今月4日は6回、5日は5回、6日は4回、7日は午後10時までに14回が観測されました。

 気象庁は、火山性地震が今後さらに増加した場合、噴火警戒レベルを「活火山であることに留意」を示す「1」から、「火口周辺への立ち入り規制」を示す「2」に引き上げる可能性があるとして、7日夜、臨時の解説情報を出しました。

中部・近畿・中国および四国の地下天気図® : 5月6日のニュースレターに続き中部・近畿・四国・中国地方の地下天気図®です。今週は6月6日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。

 今週号では中国地方や静岡県の地震活動静穏化領域について詳細な解析を実施しました。

 

 

5月の地震活動概観5月は4月と比較して、日本列島およびその周辺での地震活動は極めて低調でマグニチュード(M)5を超える地震は5個しか発生しませんでした。

 それに対し4月は、フィリピン海プレート縁辺部で活発な地震活動がありM5以上を観測した地震は52個も発生しました。5月の地震活動はこれまでに無いほど低調であったと判断できます。

日本列島陸域の地下天気図® : 4月22日の解析に続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図®解析です。今週は5月30日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。

 特に西日本でかなり確度の高い地震活動静穏化領域が存在している事が確認されました。

 

能登半島地震の災害関連死 :5月25日の段階で、元日に発生した能登半島地震の災害関連死が30名に達したとの発表がありました。石川県の珠洲市と輪島市、能登町は、能登半島地震のあとに亡くなった30人を、「災害関連死」と認定しました。

 災害関連死は、避難をしている間などに色々な原因で具合が悪くなって亡くなることを意味します。

 現段階で能登半島地震で亡くなった人は、災害関連死を含めて260人となりました。今後災害関連死はさらに増えると予想されています。

東北地方海域の地下天気図® : 今週は5月24日時点の東北地方海域の地下天気図®解析結果をお示しします。 また今週号では、本の紹介も行っております。

 

 

阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ : 熊本県の阿蘇山で5月15日の早朝から火山性微動の振幅がやや大きくなっているとの事です。

 阿蘇山では4月26日に噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)に引き下げたのですが、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に15日の午前中に再び引き上げられました。

 中岳第一火口から概ね1kmの範囲で、噴火に伴う大きな噴石及び火砕流が到達する可能性が指摘されています。 ちなみに気象庁では三宅島や浅間山等とともに、阿蘇山には複数の監視カメラを設置されており、映像を見る事が可能となっています。気象庁の火山監視カメラのページで全国の火山の映像を確認する事が可能です。

首都圏の地下天気図® : 今週は5月17日時点の首都圏の地下天気図®解析結果です。解析深度を深さ20kmとした計算でMタイプとなります。


 

南海トラフの地震活動の特徴 : 今週号では、まず日本列島全域の地震活動について、その特徴を解説しています。 特に南海トラフがいかに特異な状況であるかを解説しました。

 南海トラフ想定震源域では、地震活動がすぽっと抜けている事がわかります。この領域ではプレートががっちり固着している領域が広がっているため、普段あまり地震が発生しないと考えられています。

 最新のコンピュータシミュレーションでは、逆にがっちり固着しているため、巨大地震の直前には「前兆すべり」と呼ばれる先行現象が観測されやすいという結果がすでに報告されています。

日本およびその周辺の広域地下天気図® : 4月1日号での解析に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では5月9日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。

今週号では、DuMAダッシュボードを更新しました。かなり大幅な更新となりました。


 


4月の地震活動概観 : 2024年4月は、フィリピン海プレート縁辺部で活発な地震活動がありました。

4月3日には台湾の花蓮市周辺で、マグニチュード7.7(気象庁による、現地では7.2とされている)が発生し、これまでに18名が死亡し、いまだ2名が行方不明となっています。気象庁のマグニチュードが大きめに決まっているのは、観測網の片側(つまり南西諸島側)にしか地震計が存在しない事も大きな理由だと考えられます。

 日本列島周辺では、4月17日に豊後水道でマグニチュード6.6の地震が発生しました。この地震が南海トラフ想定震源域の中で発生したため、現在気象庁が発表を予定している「南海トラフ臨時情報」との関係がどうなるのかという点について、メディアの興味が集中しました。

 この領域は地震活動がそれ以前から活発化していたのですが、もし、これに気が付いていれば、ある程度規模の大きな地震の(発生自体については)「予測」出来たかもしれません。今後は静穏化だけでなく、活発化領域についてもより詳しく地震活動を見ていきたいと考えています。

中部・近畿・中国・四国の地下天気図と北海道の地下天気図® : 今週は5月2日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。中部地方では活発化領域が福井県から岐阜県にかけても伸びている事がわかりました。

 九州地方では、九州北部に静穏化の異常が確認できます。北海道については、稚内周辺で地震活動活発化が継続している事が確認できました。

 


豊後水道で震度6弱を観測する地震が発生 : 4月17日(水)23時14分頃、愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測する地震が発生しました。

 愛媛県または高知県で震度6弱以上の揺れを観測したのは震度階級が変更されてから、今回の豊後水道を震源とする地震が初めてでした。

 この地震は南海トラフ地震想定震源域内で発生し、さらにマグニチュード6.6という規模だったため、メディアの関心が特に高くなったと推察されます。

 (DuMA CSOのTV出演)日テレNews【解説】愛媛・高知で震度6弱 日本地震予知学会会長に聞く

日本列島陸域の地下天気図® : 3月18日の解析に続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図®

解析です。今週は4月19日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。

 また豊後水道地域については、実は地震の発生場所を示す小さな茶色の点と重なっていたため、あまり重要視していなかったのですが、今年初め頃から地震活動が活発化していた事がわかりました。

来週4月29日は第5月曜日のため、DuMAニュースレターは休刊となります。

 

3月の地震活動概観3月は日本全体としての地震活動はそれほど活発ではなかったのですが、関東圏でマグニチュード5クラスの地震が続いて発生しました。

 3月で最大の地震は15日に福島県沖で発生したマグニチュード5.8の地震で、沈み込む太平洋プレートの上面で発生しました。福島県で震度5弱を観測したほか、宮城県、茨城県、群馬県で震度4を観測しました。

房総半島沖のスロースリップについて3月4日のニュースレターで2月27日頃から、房総半島でまとまった地震活動が開始していた事をお知らせしました。現在スロースリップはほぼ停止したようです。

 国土地理院によれば、このスロースリップですでにモーメントマグニチュードで6.6ないしそれ以上の地震に相当するエネルギーが解放されているとの事です。

東北地方海域の地下天気図® : 今週は4月12日時点の東北地方海域の地下天気図® 解析です。

 この地下天気図® は東北地方沖合の海域(含:一部陸域)で発生する基本的にマグニチュード7クラス(M6.5以上)の地震を対象としています。   ▶︎ DuMAnews20240415ダウンロードはこちら

 

台湾で1999年以来の大地震発生 : 日本時間の3日午前8時58分ごろ、台湾東部の花蓮県沖を震源とするマグニチュード7.7(気象庁による速報値)の地震が発生しました。県で震度6強の揺れを観測したほか、北東部の宜蘭県などで震度5強、北部の台北市や新北市など広い範囲で震度5弱の揺れを観測したそうです。

 台湾では1999年の集集地震(921大地震)以来の25年ぶりの大地震発生となりました。人的被害の少ない事を祈るばかりです。

首都圏の地下天気図® : 今週は4月4日時点の首都圏の地下天気図®解析結果です。解析深度を深さ20kmとした計算でLタイプとなります。


 

北海道・十勝岳で火山性微動を観測 : 札幌管区気象台は大雪山系の十勝岳で30日午後、火山性微動を観測したと発表しました。 気象台によりますと、美瑛町や上富良野町、十勝の新得町にまたがる十勝岳で、30日午後1時ごろからおよそ23分間にわたって、地下の火山ガスや熱水などの動きを示すと考えられる火山性微動が発生し、わずかな傾斜変動も観測されたとの事です。

 十勝岳は2021年ごろから、活動の活発な状態が続いていて、気象台は今後の火山活動の推移には注意して欲しいとしています。

房総半島沖のスロースリップに関連する報道 : 3月29日配信のAERAdot.にDuMA/CSOのコメントを中心とした記事が掲載されました。

 この記事は現在千葉県沖で発生しているスロースリップに関連して、見逃されているかもしれないリスクを指摘したものです。詳しくは記事をお読み頂ければと思います。

日本およびその周辺の広域地下天気図® : 2月26日に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では3月29日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。


 

関東地方で震度5弱を観測する地震が発生 : 3月21日午前9時8分頃、栃木県や埼玉県の一部で震度5弱を観測する地震が発生しました。今回の地震は茨城県南西部直下の深さ40~60kmにある、いわゆる「地震の巣」で発生した地震の1つです。

 この地震は、南側から沈み込んだフィリピン海プレートの上面にあたる部分で発生したと考えられています

 この“地震の巣”では、1970年以降、31個のマグニチュード(M)5以上の地震が発生しており、このうちの最大の地震は1974年に発生したM5.8の地震でした。

中部・近畿・中国・四国および九州の地下天気図® : 今週号では、3月22日時点の中部・近畿・中国・四国および九州の地下天気図®をお示しします。

 

東日本大震災も能登半島地震も終わっていない : 先週もお伝えしましたように、東日本大震災からすでに満13年が経過しました。普通の地震であれば、「もう東日本大震災の影響は無くなったのでは」と考えて当然かと思います。

 DuMAでは、これまで繰り返し、まだ東日本大震災とペアとなるアウターライズ地域でのM8クラスの地震が発生していないと述べてきました。

 また、元日に発生した令和6年能登半島地震は、内陸活断層型の地震としては1891年の濃尾地震に匹敵するものである事を2024年1月15日のニュースレターで紹介しました。

 今週号では、今後能登半島地震が石川県周辺の地震活動にどれくらい長期間影響を与えうるのかについて、濃尾地震を例に解説をおこなっています。

日本列島陸域の地下天気図® : 2月5日の解析に続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図® 解析です。 今週は3月15日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。


 

東日本大震災、発生から13年 : 関連死を含め2万2千人以上が犠牲となった東日本大震災は、11日で発生から丁度13年となりました。  地震そのものの被害はかなり復旧していますが、残念ながら東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県の7市町村でいまだ帰還困難区域が残っており、全国で約2万9千人が避難生活を送っていらっしゃいます。

 東日本大震災は地震災害でははく、原発災害となったのです。

 今年は、元日に令和6年能登半島地震が発生しました。この地震では東日本大震災以来の大津波警報が発令されました。 この地震では発生6~7分後までに半数の人が逃げ始めていたことがスマホの位置情報の分析で分かってきました。所要時間は13年前の半分以下となっていたのは特筆に値する事かもしれません。

 また能登半島だけの問題ではないのが、現在の日本は高齢化が進み、地域によっては移動の難しい高齢者らが今後も増加する事が確実であり、高齢者や災害弱者に対する効率的な避難というのがこれまで以上に問題となると考えられます。

東北地方海域の地下天気図® : 2024年1月29日号に続き、東北地方海域の地下天気図®解析です。この地下天気図®は東北地方沖合の海域(含:一部陸域)で発生するマグニチュード7クラス(6.5以上)の地震を対象としています。

  今週は3月8日時点のMタイプ地下天気図®をお示しします。

 

 

房総沖でスローイベント(スロースリップ)発生!: 房総半島沖合でまとまった地震活動開始

 2月27日以降、房総半島沖合でまとまった地震活動が開始しました。この地震活動はスロースリップと呼ばれる現象と関係しています。 国土地理院はスロースリップがどこで、どの程度の規模で発生しているかについて、3月1日に発表を行ないました。

 3月2日になると、その活動は内陸部にも飛び火し、2日午前1時29分には、いすみ市付近を震央とするマグニチュード5.0の地震が発生し、最大震度4を観測しました。

 房総沖では、この現象が数年間隔で発生している事がわかっています。これまでの観測で、房総沖のスロースリップイベントは平均6年間隔で発生しており、最新のイベントは2018年6月に発生していました。

房総半島およびその周辺地域の地震活動に特化した地下天気図解析® : 今週は房総スロースリップの発生に鑑み、首都圏の地下天気図®解析で、特に房総沖にターゲットを絞った解析を行なってみました。

 

能登半島沖の活断層の話題『能登半島地震を引き起こした「張本人」…なんと「活断層マップ」に載っていた』と題するネット記事を発見しました。 記事の内容は東北大学の遠田晋次東北大学・災害科学国際研究所教授へのインタビューが元になっています。 記事では能登半島地震がいかに大きな地震であったかを強調しています。そして地震の原因となった海底活断層について述べています。

 海岸の隆起については、関東大震災(1923年)でも房総半島の先端部分で2m隆起した記録がありますが、海岸が4mも隆起したのは、ここ100年では初めての事だとコメントしています。

 そして今後の地震リスクが懸念される地域として、遠田教授は佐渡ヶ島近傍を予想しています。万が一佐渡ヶ島で能登半島地震のように海岸線が隆起すれば船舶が接岸できず、救援物資も医療支援も困難となる事などを指摘しています。

日本およびその周辺の広域地下天気図® : 1月24日に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では2月23日時点のLタイプ地下天気図®をお示しします。

 

 

大分県・鶴見岳で火山性地震を観測 : 福岡管区気象台から2月14日、大分県別府市の鶴見岳で火山性地震を観測したと発表がありました。

 現在の噴火警戒レベルは1(活火山であることに留意)ですが、今後地震が増加するなど火山活動が高まった場合はレベル2(火口周辺規制)に引き上げる可能性があるとしています。

 鶴見岳は別府市街地に極めて近く、今後の推移を継続的に監視していく必要があります。

新たな中部・近畿・中国・四国の地下天気図® : これまでは、この地域は2011年の東日本大震災の影響をあまり受けていないと考えていた事から、2001年以降の地震データを用いて解析していました。

 しかし、能登半島地震の発生を受け、解析期間を東日本大震災の影響をより明確に除くため、2012年以降の地震データを用いる事に前回から変更しました。

九州および北海道の地下天気図® : 中部日本だけでなく、解析条件を揃えた九州および北海道の地下天気図®です。両地域とも深刻な異常は観測されておりません。

 

2024年1月の地震活動概観 : 2024年1月は、内陸地震として史上最大クラスの令和6年能登半島地震で始まりました。今後長期間、地震災害との戦いが開始します。

 1月には日本列島周辺で25個のマグニチュード5以上の地震が発生しました。そのうちの20個が能登半島近傍で発生していました。能登半島付近で、マグニチュード6を超える余震が2個発生しています。現在、本震の震央の西側地域(つまり能登半島の陸域)で、理論的に予想される余震発生数より有意に余震発生が少ないという現象が発生しており、近い将来にかなり大きめの余震(もしかすると最大余震と呼ばれる地震)が発生する可能性も高くなっています。

首都圏の地下天気図® : 1月8日のニュースレターに続き、2月9日時点の首都圏の地下天気図®です。

 今週号では、地下天気図®の解析深度が地表(0km)、深さ50kmおよび100kmの3種類についてお示しします。解析の深度を変える事で、どの深さの地震活動が異常にもっとも関係しているのかを判断する事が可能となります。

 解析の結果、首都圏の地震活動が少し変化している事がわかりました。

 

● 能登半島の地震活動に変化 : 能登半島地震発生から1ヶ月が経過しました。半島という事から、やはり輸送路の確保が避難や物資輸送、さらにはボランティア作業にも大きな影響を与えています。 水道の復旧にはまだかなりの時間が必要なようですが、これも水道管だけを復旧すれば良いという状態ではなく、水道管を埋設する道路自体が非常に大きな打撃をうけているためです。 能登半島地震では、1日の本震発生後激しい地震活動(余震活動)が続いていますが、どうやら半島部分での余震発生状況に変化が生じている事がわかりました。 現在、複数の研究機関で能登半島地震の余震を解析したところ、震央の西側の領域で、明らかに期待される余震数より、余震発生が減っている事がわかりました。 現在、複数の研究機関で能登半島地震の余震を解析したところ、震央の西側の領域で、明らかに期待される余震数より、余震発生が減っている事がわかりました。 このことは、「DuMA理論」、即ち、“嵐の前の静けさ”からすると、近い内に、震央の西側、即ち、能登半島で最大余震が発生することが否定できないと云う可能性を示唆しています。ちなみに想定される最大余震はマグニチ ュード6.5前後と推察されます。 ● 日本列島陸域の地下天気図® : 昨年12月25日の解析に続き、日本列島の主に陸域に特化した地下天気図®解析です。今週は2月2日時点のMタイプの地下天気図®をお示しします。ちなみにこの地下天気図®解析では対象マグニチュードはM6からM7程度の地震と考えています。 基本的なパターンは変わっていませんが、特徴的なのは北海道東部(網走・弟子屈周辺)で地震活動の活発化が確認されだした事です。

 

● 2023年の地震活動概観 : 2024年は1日の令和6年能登半島地震という、日本の内陸地域で発生した地震としては、これまで最大と言われていた1891年の濃尾地震とほぼ同じ規模の地震発生から始まりました。

 この地震はプレート沈み込みに起因する地震(東日本大震災や、南海トラフの巨大地震、関東大震災等の震災を引き起こした地震)以外では、最大級の地震であったのです。

 2023年は5個のM6.5以上の地震が発生しました。2023年の特徴としては、フィリピン海プレートの内部で地震活動が活発であった事かもしれません。

 特に10月には、M6クラスの地震が小笠原近辺で頻発し、突然の津波注意報が発令されるといった事件がありました。

● 東北地方海域の地下天気図® : 2023年12月18日の解析に続き、東北地方海域の地下天気図®解析です。

 この地下天気図®は東北地方沖合の海域(含:一部陸域)で発生するマグニチュード7クラス(6.5以上)の地震を対象としています。

 

● 能登半島周辺以外で地震発生の可能性の高い地域について : 能登半島地震は、DuMAでも指摘していました能登半島の未破壊部分で発生しました。能登半島最東端の珠洲市周辺では、流体の地殻浅部への貫入が発生し、2020年以降、地盤も数センチ隆起していたのです。 ちなみにこの能登半島の地震は、1891年の濃尾地震に匹敵する最大級の内陸地震であった事もわかりました。

 今週号では、現在活断層型の被害地震発生の可能性が高い地域について解説を行っています。

● 日本およびその周辺の広域地下天気図® : 昨年12月11日に続き、現在の気象庁の観測網で解析できる最大範囲の領域の解析です。今週号では1月8日時点のMタイプ地下天気図®をお示しします。

DuMAダッシュボードを更新しました。 ▶︎ DuMAnews20240122ダウンロードはこちら

 

● 能登半島地震 新しい解釈を加えました : 先週に引き続き、能登半島地震の余震活動がどこで発生しているかを詳しく解析してみました。そうしますと、すでに「割れた」はずの場所で明らかに活発な地震活動が続いている事が改めて確認できました。

 つまり、空白域を全て埋めるように地震が発生しているのみならず2007年に“割れた”部分でも再び激しい地震活動が発生しているのです。

 実際に、国土地理院の地殻変動の解析でも2007年に割れたはずの能登半島西部でもっとも大きな地面の隆起が観測されています。

● 新たな中部・近畿・中国・四国の地下天気図® : これまでは、この地域は2011年の東日本大震災の影響をあまり受けていないと考えていた事から、2001年以降の地震データを用いて解析していました。しかし、能登半島地震の発生を受け、解析期間を東日本大震災の影響をより明確に除くため、2012年以降の地震データを用いる事に変更いたしました。

 

● 能登半島地震で今後危惧すべき事 : 1月6日の号外で、現時点で地震活動の推移から言える事を報告させて頂きました。今後2地点で地震発生の可能性が高まっていると報告しましたが、データを更新して解析しましたが地震活動度で見る限りまだ同じ結論となりました。

 1月1日の地震の余震活動がどこで発生しているかを詳しく解析しますと、かなり興味深い事がわかりました。それは能登半島の西側では2007年3月25日に同じく能登半島地震(M6.9)が発生しています。この地震の余震と、今回の地震の余震を併せて図示してみますと、余震が同じ場所で起きている地域がある事がわかりました。

 DuMAは「能登半島中部で将来M7クラス発生が予想される地域がある」という予測を示していましたが、今回の地震でまさにこの予測地域で破壊が発生し、今後マグニチュード(M)6クラスの余震が発生する可能性はありますが、M7クラスの心配は無くなったと考えています。

● 首都圏の地下天気図® : 昨年11月27日のニュースレターに続き、1月4日時点の首都圏の地下天気図®です。今週は深さ60kmにおけるLタイプ地下天気図®をお示ししています。


 

● 能登半島地震 続報 : 珠洲市や輪島市ではまだ多くの行方不明者との報道もあり、極めて憂慮すべき状態かと思います。

 1日にM7.6の地震が発生してからの余震発生状況から、今言える事を報告させて頂きます。これまでの状況から今後2地点で地震発生の可能性が高まっていると推察されます。 1月8日のニュースレターでは、最新の全国陸域の地下天気図®と首都圏の状況に変化があったかなかったかについて、報告する予定です。



 

● 能登半島で震度7を観測する地震発生 : 1月1日16時10分に能登半島先端付近を震源とする最大震度7を観測する地震が発生しました。

 地震のマグニチュードは、気象庁の速報値で7.6と報告されています。陸域近傍で発生した地震としては、1891年の濃尾地震に次ぐ規模の地震で、内陸地震としては最大級のものです。

 DuMAでは、2023年5月8日のニュースレターで、能登半島における地震空白域の存在を指摘しており、「将来M7クラスの地震発生が予想される領域」として注意を喚起していました。

 まだ指摘した地震活動空白域の歪を完全に解放していない可能性があり、もう少し注意が必要な状況と考えます。

 


● 中国・甘粛省で被害地震発生 : 12月18日夜、中国・甘粛省でマグニチュード5.9の地震が発生し、22日までに148人が死亡したと報告されています。

 この地域は低所得の農村地帯が広がっているとされており、生活再建が今後大きな課題となると言われています。現地の建物はれんが造りで耐震性の低い家屋が多く、それらの多くが倒壊するなどしたため、多数の死傷者が出たようです。

 現地は標高が高く、最低気温がマイナス10度を下回っているようです。そのため、救助活動は極めて困難な状況であるとの情報が入っています。まさに寒さと地震との複合災害となっています。

 中国内陸部はユーラシアプレートにインド亜大陸が衝突しているため、地殻変動も大きく、これまでにも多くの被害地震が発生しています。 特に2008年5月には、四川地震(マグニチュード8.0)が発生しており、7万名近くの死者が出ています。

● 日本列島陸域の地下天気図® : 11月20日のニュースレターに引き続き、日本列島の主に陸域に特化した 地下天気図® 解析です。今週は12月22日時点のLタイプおよびMタイプの地下天気図®をお示しします。

ちなみにこの地下天気図®解析では対象マグニチュードはM6からM7程度の地震と考えています。 ● 2024年1月1日は休刊日: 2023年の配信は今週で終わりとなります。また2024年1月1日は「まぐまぐ」の規約による休刊日となっております。そのため新年は1月8日からの配信となります。

 2024年もDuMAニュースレターをよろしくお願い申し上げます。


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